登山とマラソンのブログ

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"山の神"柏原竜二が現役引退…。感動をありがとうございました。

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本日、富士通所属の柏原竜二が現役引退を表明しました。
柏原竜二と言えば2009年~2012年の箱根駅伝でお茶の間を沸かせた山の神として有名ですよね。

引退理由の詳細はまだ明らかではありませんが、長引く故障で思うような走りができないことが理由の大枠のようです。

今回は柏原竜二の実績を振り返ってみましょう。

 

東洋大と実業団での実績

東洋大学

  出雲駅伝 全日本大学駅伝 箱根駅伝
1年生 1区 0:23:09区間2位(日本人1位) 2区 0:37:44区間 5区 1:17:18区間賞(区間新記録)
2年生 1区 0:22:50区間2位 1区 0:43:08区間2位 5区 1:17:08区間賞(区間新記録)
3年生 2区 0:38:15区間4位 5区 1:17:53区間
4年生 1区 0:23:21区間6位 8区 0:57:48区間 5区 1:16:36区間賞(区間新記録)

富士通

レース 区間 タイム 区間順位
2012 ニューイヤー駅伝 6区 0:37:48 4位
2013 東日本実業団駅伝 4区 0:29:17 2位
2014 東日本実業団駅伝 7区 0:40:45 4位
2015 ニューイヤー駅伝 5区 0:48:06 7位
2016 ニューイヤー駅伝 5区 0:48:31 9位

2015年 シドニーマラソン 2:20:45 7位

 

こうして実績を一覧にしてみると実業団に入ってからは、伸び悩んでいることが一目瞭然ですね。一人の実業団選手としては可も無く不可も無くといった結果ですが、"山の神"の結果としては満足のいくものではなかったのでしょう。

柏原竜二の特長

柏原といえば圧倒的パワーを使った箱根の山登りです。他の選手とは比較にならない太い足を使い、ガシガシ登っていく映像は駅伝ファンの度肝を抜きました。また、全日本大学の最長区間区間賞を取るなど、山登り以外でも20km前後であれば同世代のトップクラスでした。

 しかし、そのパワーは山登りではメリットになっても、マラソンだとそれほど活かすことはできません。というのも、高速化が進むマラソンではいかに低燃費で走るかが求められるからです。

前回の記事(こちら)でも書きましたが、世界のトップランナーはポジティブスプリットで入り、後半はひたすら粘らなければいけません。身体の軽さ、バネの強さを活かした低燃費走行をするケニアの選手ですら後半に失速します。太い足でガシガシとパワーを使う走りをした時、その消耗は計り知れません。

ただ、体型は先天的な要素も大きいので、彼には元々マラソンが向いていなかったのかもしれません。

まとめ

時々「駅伝偏重がマラソンをダメにする」という話題が挙がりますが、彼の走りは間違いなく駅伝ファンの記憶に残り続けるものです。彼にとっても箱根駅伝が良き思い出であって欲しいものです。

 引退後は引き続き富士通に勤務するということです。選手としての生活を終え、次は仕事や人生の山(困難)にぶつかるかもしれません。そんな時でも"山の神"の圧倒的な走りで越えていって欲しいと、一駅伝ファンとして願い続けています。

柏原竜二さん、お疲れ様でした。